インフルエンザの予防接種
今年は、9月初旬ではインフルエンザの発生は例年に比べて少ないようです。しかし、今年はコロナウイルス感染症の流行が続いているので、インフルエンザの予防接種を早めに受けることをおすすめします。
インフルエンザは、温帯地方では主に冬に流行しますが、熱帯地方では季節性はあまりなく、1年中流行があります。沖縄県では1年を通して流行しています。免疫力や抵抗力の弱い65歳以上の高齢者や6か月~5才の乳幼児、すべての妊娠女性、慢性の病気の人などは、重症化する可能性があり、毎年、予防接種を受けることが推奨されています。
例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。 また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。
インフルエンザの症状
38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が強く、普通のかぜと同様に、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳などの症状も見られます。さらに、気管支炎、肺炎、心筋炎、小児では中耳炎、熱性けいれんなどを併発し、まれに急性脳症を起こして死亡したり後遺症を残したりすることがあります。
インフルエンザによる急性脳症
外国に比べて日本国内で多発し、主に6歳以下の小さな子どもに発症しています。インフルエンザの発熱から数時間~1日の短い時間で痙攣・意味不明な言動・急速に進行する意識障害などの神経症状が出てきます。毎年、全国で100人~300人の患者さんの報告があり、死亡率は約30%で、後遺症は約25%の子どもに見られます。
インフルエンザにかからないためには?
*流行前に(遅くても12月の始めまでに)予防接種を受けましょう。(有効率は30%~70%)
*こまめに手を洗い、うがいをしましょう。
*人混みや繁華街への外出はできるだけ控え。外出時のマスク着用と、帰宅時手洗いを励行しましょう。
*十分な栄養、睡眠を取り、日頃から体調を整えましょう。
*特に、罹患者がいる場合には室内の換気を行い、湿度を50~70%に保ちましょう。
*咳エチケットを守りましょう。咳やくしゃみがでる時は、マスクをしましょう。
*マスクがない時は、ティッシュペーパー やハンカチなどで口と鼻を覆いましょう。
インフルエンザの予防接種
生後6ヶ月~中学3年生で、松阪市、明和町、多気町、大台町にお住まいの方は、市町から予防接種にかかる費用の一部が助成されます。1回の接種ごとに2,000円の補助があります。期間は、令和2年10月1日~令和3年2月27日です。詳細は、お住まいの市町で確認してください。
ワクチン接種後効果がでるまでに、2週間かかります。効果が持続する期間は約5か月間です。例年、日本のインフルエンザの流行は12月下旬から3月上旬が中心となりますので、11月下旬までには接種をすまされることをお勧めします。 2回接種の方は、1回目の接種を10月中に受けてください。
重篤な合併症(脳炎、心筋炎、肺炎など)や死亡を予防し、健康被害を低く抑えることが期待できます。
接種回数は、6ヵ月~13歳未満の方は、2週間の間隔を空けて 2回接種、
13歳以上の方は、 原則は1回接種です。